ドクター中松(中松義郎氏)コラム

頭の良い子を育てる環境・運動・食事
〜ドクター中松のブレイン<脳>・エクササイズ
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頭を良くする色・悪くする色


赤ちゃんの瞳を眺めていると、実に多彩な動きをしていることに気がつくだろう。
時には何かをじっと見つめていることもあるが、たいていの場合、上下左右忙しげにチョロチョロと動いている。
お母さんが台所で食事をしているときなど、ベビーベッドに横たわった赤ちゃんは、その瞳で必死にお母さんの背中を追っている。お母さんが冷蔵庫の野菜を出そうとすれば、冷蔵庫とお母さんを、また、ボールの中で泡だて器を動かせば、お母さんの背中とチャカチャカと動く手元を眺めている。

赤ちゃんがおきているときは、瞳が常に何かを求めて動いている。これこそ、視覚からの刺激を与える絶好のチャンスである。
ここで注目して欲しいのは、色である。さまざまな色を見せて、脳細胞に刺激を与えることができるのだ。
色というのは不思議なものだ。ここにふたりの空腹な人間がいたとしよう。
そして、同じ形のテーブルに向かい、同じ形の椅子に座って、同じ形の器に盛られた、同じメニューの食事をしてもらう。ただし、テーブルクロスと食器の色だけを変えておく。
ひとりのテーブルには、暖色系のクロスをかけ、食器も暖色系でまとめる。もうひとりは、テーブルクロスも食器も、すべて寒色系にする。
すると、暖色系の人間は、空腹な胃が求めるまま、どんどん料理を食べていく。が、寒色系のほうの人間は、先ほどまでの空腹がいつのまにか消え去り、ゆっくりと食事を摂り、残してしまう場合もある。

どうしてこのような結果になるかといえば、色が与える心理的影響が違ってくるからである。
暖色系の色は、食べ物をおいしそうに見せるとともに、人間の食欲をそそる。反対に、寒色系の色は、食べ物を実際よりもおいしくないように感じさせ、食欲も減退させてしまう。つまり色が引き起こすマジックなのである。

私はかねてから、色と脳の関係や、色が頭に与える影響などに、強い興味を持っていた。
そこで、実際に研究や実験もしてみた。その結果明らかになったのは、色と脳細胞には密接な関係があり、頭を良くする色と、頭を悪くする色があるということだ。

私の研究結果では、頭を良くするために効果的な色は、ライトブルーからネイビーブルーの間の色だった。
ブルーの反対色である赤や黄色などは、頭に悪い影響を及ぼすという結果が出た。
学校の制服には紺色が多く見られるが、これはライトブルーからネイビーブルーの間という範疇には入っていない。つまり、日本の制服は、頭を良くするという観点から評価すると、不合格ということになる。同じく、ビジネスマンの背広に多いグレーも、やはり不合格である。

もし、大学で良い成績を上げたい、一流の会社でどんどん出世したいと望むならば、まず自分の勉強部屋や書斎をライトブルーからネイビーブルーの間の色でコーディネートし、洋服もこの色を好んで選ぶようにすればいいのだ。
しかし、頭を良くする色、悪くする色を活用できるのは、ある程度の年齢に達してからである。
乳児や幼児、小学生には、これは活用できない。この時期は、なるべくたくさんの色を見ることが大切である。
特に乳児時代は、重要なポイントとなる。
乳児の視覚という点を、よく考えてみよう。赤ちゃんの目に最初に飛び込んでくる視覚的刺激は、色である。
お母さんの着ている洋服の色や、自分のベビーウェアの色、部屋の壁や天井の色、ベッドの周辺にある様々なものの色が、目に飛び込んでくる。

しかし、このとき赤ちゃんの脳細胞には、まだ色という認識はない。そして、さまざまな種類の色を見た経験もない。
色という存在さえ未知なのである
確かにライトブルーやネイビーブルーの間の色は頭を良くするために効果的ではあるが、このように色という認識のない状態でそれを活用しても、何の効果もない。極端な話、その色で赤ちゃんの周囲のものをコーディネートしたら、ある年齢に達するまで、その赤ちゃんは世の中のものはすべてその一色だと信じ込んでしまうかもしれない。
ということは、乳児から幼児にかけてのみ、頭の良くなる色に限定することは、逆効果である。
なぜなら、それは刺激の役割をなさないからだ。
色を一色だけ長い時間見続けてると、脳細胞はひとつの情報だけを受け入れ続け、偏ったものになってしまう。
つまり、逆に頭が悪くなってしまうのだ。この時期は、できるだけたくさんの色を見せ、多くの情報を与える。それで脳細胞を刺激してあげることが必要なのである。

だから乳児から幼児の周囲には、常にたくさんの種類の色を配することに心がけたい。
インテリアもオモチャも、できるだけ色がにぎやかなほうがいい。洋服も同様である。特にお母さんの洋服の色は、常に乳児・幼児の目にふれる。大好きな色ばかり着ていると、脳細胞が刺激を受けるチャンスを失ってしまう。
昨日赤いせーターを着たら、今日は青、明日は黄色と、バリエーションをつけていくことで必要だ。
そして、なるべく無地は避けるべきである。さまざまな色が組み合わされたものなら、より望ましい。
無地の一色ばかり着ていると、単純な考えをする子どもに育ちやすいのだ。

視覚を通して、脳細胞を上手に刺激する。そのためには、常に全般の色が認識できるように配慮すれば、より広い刺激が与えられ、脳の幅も広くなっていくのである。


ドクター・中松(中松義郎博士)
1928年、東京に生まれる。
東京大学卒業。工学、法学、医学、理学、人文学博士。
わずか5歳で重心安定装置付き飛行機を発明して以来、フロッピーディスク、灯油ポンプ、フライングシューズなど発明件数は3200件以上、これはエジソンの1093件を抜いて世界1位である。
また、IBM社に16の特許をライセンスしている世界唯一の個人である、世界発明コンテストでは41年連続で世界グランプリを獲得している。
セントルイス大学、ワシントン大学、東京大学などで、教授、上級教授として講義を持ち、米国大学副学長・米国で初めて子ども発明クラブ設立。
ロサンゼルスをはじめ全米10都市では「ドクター中松記念日」が制定されアメリカ名誉市民である。
日本が世界に誇る科学者でアメリカ科学学会で歴史上で最も、偉大な五人の科学者の一人に選ばれた。
(他の四人はアルキメデス、ファラテー、キューリ夫人、テスラー)。

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